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AIコンピューティングの波が、ボード、ハイパフォーマンスコンピューティングのニーズを牽引 DFIは上半期の業績を慎重ながらも楽観視

2023/03/13 (UTC+9)

組込みマザーボード及び産業用コンピューターのグローバルリーディングブランドであるDFI(2397)は、3月13日に開催したオンライン決算説明会において、2023年上半期のDFI Embedded(組込み事業)が部材欠品の緩和と各地域の市場における力強い需要に支えられ、前年同期比で好調な業績となり、期を追うごとに成長が見込まれると説明しました。上半期を見据えて、業界の成長モメンタムは国際的な経済要因や在庫調整などの影響により鈍化傾向であるものの、新しいインフラ整備に対するグローバルな非弾力的需要の恩恵を受けており、またAIコンピューティングのトレンドが、ボード、ハイパフォーマンスコンピューティングのニーズを牽引していることを踏まえ、DFIは今後の市場環境について慎重ながらも楽観視しています。

DFIの昨年の売上高、粗利益、営業利益の3指標はいずれも伸びており、売上高と粗利益は再び過去最高を記録しました。通年の連結売上高は前年比22%増の161.90億台湾ドルとなり、粗利益は前年比29%増の32.82億台湾ドル、営業利益は前年比39%増の7.31億台湾ドルとなりました。

2022年下半期は、予想に沿った結果となり、全体的な営業指標が上半期を上回りました。2022年の税引後純利益は5.97億元、親会社に帰属する純利益は5.28億元、1株当たりの税引後利益(EPS)は4.61元となりました。前年度を下回ったものの、これは2021年に汐止工場土地売却に伴う営業外収益が計上されていたことが主な原因であるため、Embeddedは成長を維持しています。現在の受注状況を踏まえると、DFI Embeddedの第1四半期の業績は前年同期を上回る可能性があります。

単一四半期の業績は、前四半期と比較して、欧米の年末年始の休暇や中国のパンデミック対策の影響を受けましたが、新工場の生産能力向上や部材欠品の緩和により、DFI全体の納品率は徐々に改善されており、売上、粗利益、営業利益とも前年同期に比べ増加しました。第4四半期連結売上高は前四半期比6%増、前年比2%増の43.47億台湾ドル、事業粗利益は前四半期比1%減、前年比5%増の8.93億台湾ドル、親会社に帰属する税引後純利益は1.35億台湾ドルとなり、EPSは新台湾ドル1.18台湾ドルに達しています。

今後の見通しについて、DFI副董事長の李昌鴻氏は、世界的なインフレや金融政策、在庫調整などの影響で、上半期業界の成長モメンタムは鈍化傾向であるものの、米国は雇用やインフレのデータに応じて利上げ政策を徐々に調整するとみられるほか、欧州におけるインフレの鈍化や中国のパンデミック緩和も相まって、業界のモメンタムは回復が予想されると述べています。DFIの受注は、新しいインフラ整備、エネルギーの転換、設備の自動化といった需要を背景に月ごとに増加が見込まれます。昨今、ChatGPTの登場により生成AIコンピューティングのトレンドが生まれ、ハードウェアとソフトウェアの需要が高まっている中、長年にわたり組込みボード、ネットワークセキュリティ、産業自動化、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの4つのアプリケーション分野に投資してきたDFIは、優位性が見込まれています。

DFI総経理の蘇家弘氏によると、DFI Embeddedは、部材欠品の緩和と各地域の市場における新しいインフラ整備への明確で力強い需要の恩恵を受けて、2023年上半期は前年同期比で好調な業績となり、四半期ごとに成長すると予想されています。全体の納品状況は、昨年末の中国におけるパンデミックでの封鎖によって出荷に影響があり、顧客注文に遅れが生じました。しかし、中国の封鎖が解除されたことで、在庫圧力の改善が見込まれ、DFIは在庫水準の最適化を図るとともに、工作機械の需要に対しては慎重な対応を続け、段階的に調整期を脱していきます。

企業のDXの動きに伴い、DFIは「スマート新工場」「AIoTの製品ライン」「柔軟で安定したサプライチェーンの展開」の3つの経営戦略を打ち立てています。これらを通じて、設計から生産までの全体的な製造工程および品質の管理を実施し、統合ソリューションを提供するとともに、卓越した製品の性能および安定性を供給するサービスを実現し、お客様のために最大限の価値を創造することで、OTのスマート化における企業のベストパートナーとなることを目指しています。