僻地の交通改善に向けた「幸福バス」運行に貢献 DFIがサステナブルアクション賞金賞を初受賞
交通が不便であることから、僻地の住民にとっては、平日に家族が集まるという当たり前のことが難しくなっています。この事実を念頭に置き、組込みソリューションのグローバルリーディングカンパニーであるDFIは、今年、桃園市政府交通局による「幸福バス」転換プロジェクトへと参加しました。DFIは、実際に現地を訪れるとともに、独自の革新的技術を活用し、パートナーと協力して、帰宅までの時間を短縮すべくこれまで数万人に及ぶ僻地の住民をサポートし、「TSAA台湾サステナブルアクション賞」に初選出されました。DFIは、数多くの参加機関の中から選ばれ、栄光ある金賞を見事獲得しました。
台湾持続可能エネルギー研究基金会(TAISE)は、国連が提唱する17の持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向け、各業界が行動を起こすことを期待して、「台湾サステナブルアクション賞」を3年連続で開催しています。今年度は計185の機関が参加し、営利事業部門と非営利事業部門を合わせて321件に及ぶプロジェクトの応募がありました。厳正な審査の結果、最終的に279件のプロジェクトが受賞し、うち5件は特別優秀賞、95件は金賞、96件は銀賞、83件は銅賞となりました。
DFIの「幸福バスによる僻地距離改善」プロジェクトは、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」の側面から見た貢献性により金賞を獲得しました。また、DFI総経理の蘇家弘氏自らが出席して同賞を受賞しました。総経理の蘇家弘氏は次のように述べています。「製品や技術の進歩を追求し、人々の生活の質を向上させ、社会における持続可能な開発を促進することは、企業にとって最も重要な課題です。幸福バスの運行に携わる機会をいただき、地域の方々が抱える交通問題を解決し、家族が集まれるよう支援することができました。実際に『行動を起こすこと』の正しさを証明し、今回受賞できたことは、非常に意義深いものであると感じています」
地域のニーズを深く理解し、家族が集まることを支援する幸福バス
僻地に位置する桃園市復興区では、輸送力の不足という問題を長年抱えています。無料バスや市内バスはあるものの、本数が限られており、各区間での移動時間も長いことから、それらを利用する地域住民が少ないだけでなく、業者による進出も極めて難しくなっています。こうした不便な交通事情により、幼稚園で学ぶために園内に住む児童も多く、家族と離ればなれになることを余儀なくされています。このため、家族と一緒に食事をすることでさえ贅沢な願いとなっているほか、学生の無免許運転や中退といった問題までもが生じています。
実際に現地を訪れ、政府や住民のニーズを理解したDFIは、タブレット・タッチコンピューターを提供するとともに、銓鼎科技(MaxWin)の車両管理システムを導入しました。これにより、台湾真好(Nice Taiwan)というレンタカー会社の9人乗り乗用車が「区間運行」と「フレキシブルな予約」という2つの機能を備えた幸福バスに生まれ変わりました。2021年から2022年末までの間、幸福バスは累計5,928時間のサービスを提供し、計47,430人の移動をサポートしました。
広い動作温度・電圧範囲や耐振動性といった特長を備えたDFIのタブレット・タッチコンピューターにより、環境が多様に変化する山岳地帯を車両が走行する際にも、必要な情報を安定して受け取ることができます。また、車両管理システムは、地域の住民による電話やWebサイト、LINEを通じた配車予約情報をリアルタイムで提供し、業者が車両状況を把握できるよう支援します。運行や乗客の積載などの過程で収集されたデータは、バックエンドに送信されて分析が行われます。これにより、空車率を減らし、積載効率を向上させ、省エネや二酸化炭素削減という世界的なサステナブルビジョンに、ポジティブな影響を与えることができます。
DFIは成功事例をもとに、世界の隅々まで幸せが行き渡ることを期待
幸福バスサービスプロジェクトに参加したDFIは、中国語・英語の文字および映像・音声つきのプロモーション動画を制作しました。運行開始以来、幸福バスの総乗客数は年々増え続けており(毎月平均で2,000人近く増加)、企業のコア・ビジョンを完全に実現しています。DFIはこの成功事例をもとに、これからも「持続可能性」と「人間志向」の精神を事業戦略に取り入れ、世界の隅々まで幸せが行き渡るよう、成功の再現に努めていきます。