DFIがBenQに自律型移動ロボットの最も信頼できる頭脳と中央制御システムの心臓部を提供

自律型移動ロボット、中央制御システム

自律型移動ロボット（AMR）は、アプリケーション展開の柔軟性が高いため、製造、物流・倉庫、ヘルスケアの分野で最も調達されている品目となっています。Qisda Groupの一員であるBenQは、DFIのKSM-ALシリーズのモジュラータッチパネルPCを使用して、AMRと中央制御システムの革新的な製品を作成し、インダストリー4.0の実践に新しいベンチマークを確立しました。

地域：台湾

業界：産業オートメーション

アプリケーション：自律型移動ロボット、中央制御システム

ソリューション：KSM070P-ALW48-N50、KSM150P-ALD12-N50

適応型ディスプレイプラットフォーム（ADP）

自律型移動ロボット（AMR）は、無人搬送車（AGV）よりもアプリケーション展開の柔軟性が高いだけでなく、運用範囲を無限に広げることができます。また、ロボットアームと組み合わせて加工作業を行うこともでき、従来のように1つのワークステーションでの作業に制限されなくなっています。

Qisda Groupのメンバーとして、DFIは新しい製品ラインシリーズであるKSMシリーズを開発しました。KSMシリーズは、「適応型ディスプレイプラットフォーム（ADP）」と、モジュール化タッチパネルPC設計の新進的で革新的なアプローチを採用しています。このコンピューティングユニットとタッチスクリーンの多様な組み合わせを通じ、ユニット全体ではなく特定のモジュールをアップグレード可能にすることで、システムインテグレーターにより柔軟でコスト効率の高いソリューションを提供します。ADPテクノロジーによるDFIの新シリーズ産業用オールインワン型PCは、更新の可能性、容易なメンテナンス、堅牢な設計という利点を備え、ファクトリオートメーション、交通、車載、基幹業務アプリケーションに理想的なソリューションです。

KSM-AL

KSMモジュラーPCシリーズは、ファンレス、防振、ケーブルレスの設計で、幅広い電圧の9～48V DC電源入力と-40°C～70°Cの広範な温度範囲に対応するなど、優れた信頼性と耐久性を実現しています。これらの産業グレードPCは、車載、物流、航空、海洋などの過酷な環境下でも24時間365日安定して動作します。このため、DFIのKSM-ALモジュラーパネルPCは、BenQに自律型移動ロボットの頭脳となり、中央制御システムの心臓部となっています。

パワーイグニッション（IGN）機能

DFIのKSM-ALシリーズは、オンボード組込みコントローラーでMCU（マイクロコントローラユニット）を置き換えるための特許を取得したコンバーチブルな電源管理モジュールを搭載しています。これは、コスト効率が高く、省スペースでパワーイグニッション（IGN）機能を実現し、低電圧電源保護のための7レベルの遅延オン/オフ時間管理（システムオン/オフ遅延時間）をサポートすることで、OSのスイッチオン/オフに十分な時間（OS保護時間）を確保し、オンボードコンピューターのOSデータの整合性を確約します。このシリーズは12V、9～48V、24Vの3つの電源ボードオプションを含む広い電圧範囲の電力モジュールで提供され、車載、AMR、AGVおよび産業オートメーションの多様なニーズに対応しています。

インダストリー4.0

BenQの高度な自律型移動ロボットと中央制御システムでは、DFIのKSM-ALシリーズを頭脳と心臓として組み合わことで、産業用ロボットアームおよび協働ロボットアームなど、さまざまなオプションが用意されており、運営者の運用環境や顧客のニーズに合わせて最適なソリューションを提供することができます。システムは、迅速かつ柔軟に大量展開することができ、複数の自律型移動ロボットを生産ライン内で往復移動させ、マルチステーションでの運用を実現することができます。これにより設備効率を大幅に向上でき、特に「少量多品種生産」に適しています。今後のインダストリー4.0に向けて、このようなインテリジェントなオートメーション機器を導入することが不可欠です。また、産業グレードのタッチコントロールコンピューターに操作画面が用意されているため、現場での操作に便利です。次のような高度な機能を備えています。

● ロボットアームは安全保護機構を装備しており、人と機械が共存する環境で人員の安全を確約できます。

● マシンビジョンを装備し、加工、ピッキング、配置、操作の柔軟性が向上されています。

● 高いコンピューティング性能を持つ産業用コンピューター、フルカラーのヒューマンマシンインターフェース（HMI）を搭載し、直感的で便利な情報ディスプレイと操作を実現します。

● 堅牢な無線通信機能により、遠隔モニタリングや制御が可能です。

● 軌道あり/なしのナビゲーションシステムを提供し、お客様はニーズに最適なソリューションを選択できます。

● 検知用レーザーセンサーが障害物を自動的に回避するため、衝突の心配がありません。

● 安全性の高いリン酸鉄リチウム電池（LiFePO. 4電池）を採用し、自動充電と手動充電を同時にサポートしています。

● 車両管理システムを装備し、省力化が図れます。

● プログラミングなしで環境設定をすばやく変更できる、使いやすく柔軟なルーティングソフトウェア。

多くの先進技術を結集したBenQの高度な自律型移動ロボットは、多くの直接的な利益をもたらします。

● 「少量多品種生産」では、1台の機械で複数の作業を行うことで、設備の稼働率を効果的に高めることができます。

● ERP（エンタープライズリソースプランニング）、MES（製造実行システム）、WMS（倉庫管理システム）など、ソフトウェアとハードウェアのシームレスな統合を実現します。

● 「24時間稼働」の自律型移動ロボットが少なくとも3つの人件費を節約し、作業効率を向上させることができます。

● フロアストック在庫をなくし、33％のスペースを節約して、在庫コストを削減します。

● 新しいビジネスを迅速に展開し、サービスを中断させずに維持できます。

● 反復的で退屈な作業を代替し、人的資源をより価値のある作業に振り向けることができます。

このガイドポストセットについては特許申請を行っております

2ステップで完了できるモジュラー設計で、タッチパネルやボックスモジュールの取り付けや交換がこれ以上ないほど簡単になります。ADPテクノロジーは、HMI（ヒューマンマシンインターフェイス）パネルPCの簡単な設置とメンテナンスを支援し、機器のアップグレードやメンテナンスの際に長期的な中断が発生しないように確約します。

従来、モジュラー設計の最大の問題点は、下面が見えない「死角設置」でした。これでは、設置位置を見つけて取り付けることが困難なだけでなく、コネクタの電子部品を破損してしまい、不具合が発生する恐れがあります。サイズや取り付け方法が異なるパソコンモジュールを交換する場合、上述のような問題がより発生しやすくなります。

そこでDFIでは、取り外し可能なガイドポストのセットを設計しました。このガイドセットを利用することで、簡単に液晶モジュールとPCモジュールを組み付けることができます。さらに、このガイドセットは、コネクターの電子部品の保護にも役立ちます。もしガイドポストがずれている場合には、モジュールを組み立てることはできませんが、電子部品を破壊する恐れも免れます。また、ロボット用途に於いて重要な、耐振動性や安定性の向上も期待できます。このガイドポストセットについては特許申請を行っております。

DFIのモジュラータッチスクリーンコンピューターは、要件に応じて組込みPCの処理能力やパネルサイズを自由に選択することができます。また、30以上のI/O拡張モジュールと、抵抗膜方式のシングルタッチディスプレイまたは投影型静電容量方式のマルチタッチディスプレイから選択し、高度にカスタマイズされたソリューションを構築することもできます。KSM-ALシリーズは、DFIが100％自社開発したマザーボードをベースとして開発されており、オールインワン設計と包括的な品質管理プロセスにより、メンテナンスコストの低減を実現しています。

DFIは、産業用コンピューターで豊富な経験を擁し、Qisda Groupの定評ある電気機械研究開発リソースと組み合わせることで、同じグループのメンバーであるBenQの革新的な自律型移動ロボットと中央制御システムの構築をアシストすることができます。これは革新的な生産効率を飛躍的に向上するだけでなく、インダストリー4.0の実践に向けた新たなベンチマークを打ち立てます。

参考情報

DFI KSM-AL製品ウェブページ

https://www.dfi.com/pressroom/landingpage/384

DFI KSM-AL製品紹介

https://www.dfi.com/product/index/1417#download

BenQ自律型移動ロボット公式サイト

https://www.benqbusinesssolution.com/en/products-solutions/amr

BenQ自律型移動ロボット紹介動画

https://youtu.be/PyHfIgOBXgI