軍事用無人航空機
人工知能やIoTの発展に伴い、死傷者や任務の負担を軽減できる無人航空機(UAV)は、長きにわたり世界中の軍隊にとって不可欠なアプリケーションとなっています。軍用機器の俊敏性のため、視覚的なコンピューティング要件に応じてアップグレードできるドローンのコンピューティングブレイン構築に組込みコンピューターモジュール(SOM)を使用することで、設計の柔軟性を高め、システムの信頼性を向上させることができます。DFIのWL9A3組込みコンピューターモジュールは、このアプリケーションに最適な優れた製品です。
地域:ヨーロッパ
業界:軍事用無人航空機
アプリケーション:超小型軍事産業用コンピューター
ソリューション:WL9A3インダストリアルグレードCOM Express Mini組込みコンピューターモジュール
軍事分野において、無人機の開発は100年以上前に起こった第一次世界大戦にまで遡ることができ、21世紀に入ってからは戦場に大規模に投入されています。現在、軍用ドローンは世界各国で競争の焦点となって久しく、偵察目的のみならず、武器を装備できる無人戦闘機へと進化を遂げています。さらには人工知能と組み合わせ、より困難な海上船舶着艦や空中給油も可能になっています。
1976年に設立されたヨーロッパのとあるメーカーは、COTS(商用オフザシェルフ)製品をベースとした「Ready To Application」(アプリケーション対応)ソリューションを開発するヨーロッパのリーダーとなり、長く航空宇宙分野で活躍してきました。同社は、防衛、通信システム、輸送、エネルギー、医療、音楽ストリーミングなどのアプリケーションに注力しており、産業用コンピューターの仕様策定に深く関わる3つの組織、PICMG(COM Express、SHB Express、MicroTCA)、PCI-SIG(PCI Express、M.2)、VITA(VPX、XMC、FMC)のメンバーとしても活動しています。
MIL-STD-810軍用規格とDO-160航空機搭載機器テスト規格に準拠した、一連の軍用アプリケーション向けインダストリアルグレードコンピューターを発売しています。これらのコンピューターには、高い信頼性、小型化、低消費電力、SWaP-C(サイズ・重量・電力・コスト)などの特性が求められます。対象アプリケーションは、UAS(無人航空システム)、UCAV(無人戦闘機)、回転翼ドローンなどです。設計上の制限は「体積1.5L、重量1.5kg、消費電力15W(最大25W)」となっています。動作温度-40~71度、重力加速度40Gの耐衝撃性も必須です。